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大学ってなんだろう?①~大阪大学法学部篇~

 こんにちは!大阪大学法学部法学科所属の小寺です!今回は大学紹介、大阪大学法学部について紹介していきます!

 と、本題に入る前にみなさん!突然ですが、大学と高校の違いって、どんなものがあると思いますか?授業がより専門的になる!友達が増えていっぱい遊べる!などたくさん挙げられるかと思います。

 私が実感したのは「時間の使い方を選択する機会が格段に増える」ということです。例えば、高校生のみなさんは、朝から夕方まで決められた時間割に沿って授業を受け、放課後は塾・部活で家に帰る……という毎日を送っているのではないでしょうか。私もそうでした。

 しかし大学では、授業を受ける時間は最低限確保しなければならないものの、それ以外の時間において、バイト・サークル・部活動等のうち、どんな活動を選びそれにどれくらい時間を割くか、という選択は本人に委ねられます。

 そこで私はこの場をお借りして、たくさんの「選択肢」から、自分に合ったものを選ぶことの大切さ・楽しさをお伝えできればと思っています。私や友達の経験、私の所属先である大阪大学法学部のケースに絞って、「選択肢」を一つ一つ見ていきましょう!

 

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写真1 大阪大学会館 薄ピンク色の建物。豊中キャンパスにおける阪大のシンボル……だと思う。

 

 

 

 

〇大学の授業

 まず初めは、大学の授業からです。

 大阪大学法学部では、必ず履修しなければならない科目はいくつかあるものの、決められた科目の中から履修したい科目を選択する、という仕組みを採用しています。そのためどの授業を履修するかは、学生が比較的自由に決めることができます。とはいえ、その選ぶ科目も『”法”学部なのだから民法憲法、刑法といった法律系の科目ばかり勉強するんじゃないの?』と思ったそこのあなた!ふふふ……実はそれだけじゃないんです。政治系の科目や、経済政策系の科目も履修できるのです。

 百聞は一見に如かず。私の3年生前期の時間割をのぞいてみましょう。

  • 経済法                           
  • ローマ法         
  • 行政学                           
  • 法医学                           
  • 社会学         
  • 民法3                           
  • 特別講義(法務省検察庁における通訳翻訳実務論A)          
  • 国際行動論
  • 地域研究概論1
  • 特殊講義(ベンチャービジネス創成)1

 「経済法」「ローマ法」「法医学」「法社会学」「民法3」は法律系の科目ですが、「行政学」は政治系の科目です。また、3年生の時には「ミクロ経済入門」という経済政策系の科目も履修しました。(1他学部の科目

 特に大阪大学では法学部の中に、法律系・政治系に強い「法学科」と、法律・政治・経済を網羅し国際志向のある学生が多い「国際公共政策学科」という二つの学科があることもあり、幅広い分野を勉強することができます。そのため、卒業後に法曹(弁護士、検察官、裁判官等の職業)を目指す人は卒業者数の約18%に留まる一方、公務員や民間の企業への就職は約68%。法曹を目指す人よりも3.8倍も多いのです。2 法学部では、弁護士や法律家を目指して法律を勉強することもできますが、その他の選択も十分できるということです。(※2大阪大学公式ホームページ 平成26年度学部卒業生進路状況より)

 

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写真2 授業風景 豊中キャンパスの法経講義棟の一教室。

 

 

 

〇ゼミ

 次は、ゼミについてです。法学部のゼミの場合、3、4年生から20人程度が集まり、自身の学びたい分野について、自由に意見を交換しながら学んでいきます。……と、言われてもさっぱりイメージが湧きませんよね。ここでちょっと、私の友人にゼミの様子をインタビューしてみましょう。

 

行政法ゼミに所属するAさん

 3年生、4年生含め15人ほどのクラスで学んでいます。一人につき一つの分野が割り当てられ、それに関する判例(裁判所が過去に行った判決)について調べてきます。学生が発表し、それについて他の学生が疑問や意見を投げかけていきディスカッションをして授業を進めていきます。鋭い質問が飛んでくることもしばしばなので、発表のたびに気が抜けませんが、そのぶん先生や友人に評価してもらえたときの達成感は格別です。夏休みは先生も一緒に、バーベキューに行くなど、楽しむときとまじめにやるときの切り替えのよさも、私がこのゼミを好きな理由の一つです。

 

民法ゼミに所属するBさん

 事前に各自に振り分けられている判例を担当者がまず発表し、先生からの質疑応答・解説、関連する先生のありがたいお話で、授業が締めくくられます。

 そもそもなぜその論点(事案について議論する際に最も核となる点)が現れたのか?という根本的なところから掘り掘りされるので、「改めてなぜ?と問われるとわからんな…」という発見が面白い。時々、「愛について」や「生き方について」をテーマとした、先生からのお話が聞ける。なお近々、人生において一番大切なものは何か?というテーマで飲み会が開催されるかもしれない。(笑) なにより、先生は定年間近のお年だが、様々なことに問題意識を持ち続けており、授業の時はいつも子供のように目がキラキラ輝いていて本当に楽しそう。そんな尊敬する先生から刺激をもらえるところが、一番すてきなところかな。

 

 いやあ、お二方ともゼミへの愛で溢れていましたね!ご協力ありがとうございました!ゼミは、大学時代に、自分が学んできたことの集大成を築く場ともいえます。これから大学入学を目指すみなさんにとっては少し気の早いお話だったかもしれませんが、ぜひ楽しみにしていてくださいね。

 

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 写真3 メインストリート 秋は散ったいちょうの絨毯が美しい。

 

 

 

〇サークル、部活動など

 さてさて、せっかくなので、最後に勉強以外のお話もしましょうか。

 サークル活動・部活動・学生団体についてです。1~3個程度のサークル・部活動に所属している人が多いかと思います。ボランティアサークル、陶芸部、探検部、劇団、バドミントンサークル等……挙げればきりがありませんが、まあなんでもありです。

 こういった団体に所属することのメリットは、出会いたい特徴を持った仲間と出会うことができる、という点でしょうか。例えば、学部の学問に関連のあるサークル・部活動だと、同学部・同学年で同じ苦しみ(テスト勉強)を分かち合う友達ができたり、授業・テスト・進路の面でも頼りになる先輩と親しくなれたりします。逆にもっと広いコミュニティ、例えばインカレサークル(複数の大学間から構成員が集まったサークル)では、同じ趣味、同じ目的を持つ友人と出会うことができる一方、大学もバックグラウンドも専攻分野も違う人と親しくなることで、視野の広がりを実感できます。

 自分の興味に合わせて探すのも、どんな人と出会いたいかという観点から探すのも、それぞれ違った良さがあるでしょう!じっくり楽しみながら選んでくださいね~!

 

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写真4 大阪大学総合図書館 豊中キャンパスにある。近くを歩いていると時々謎の水滴が降ってくるので注意。

 

 

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写真5 中山池 通称「阪大坂」を登る途中で見えてくる。夏は藻がはびこっている。

 

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写真6 まちかねこ キャンパスに棲みついている野良猫、通称「まちかねこ」。餌をくれる人以外にはけして懐かない硬派な奴ら。

 

 

 

いかがでしたか?

 気を付けてほしいのですが、これらの説明は私と私の友人の経験、大阪大学法学部の情報に基づいているため、すべての学部・大学にあてはまるわけではありません。というかあてはまらないケースの方が多いです。なので興味のある学部・大学についてはオープンキャンパスへの参加、パンフレット、ホームページなどでどんどん調べていきましょう!選択肢は自分から集めていくものですからね。

 また、Bridge Schoolはまさに大学の学問や大学生活を知る、絶好の機会でもあります。『Bridge School 2016 in 信州 (3/11~3/13)』でもしお会いできれば、みなさんがたくさんの「選択肢」から自分に合うものを選び取るのに、きっとお役に立てることと思います!

 

 さてこの度のお話は、大学生活での選択肢がテーマでしたが、それ以降の人生そのものも、自身の選択によって組み上げられていきます。みなさんの素敵な大学生活、ひいては人生にとって、よりよい選択ができることを心から祈っています。

 

それではみなさん、また会う日まで!